近所のパン屋さんで、いつもパンを買っています。
いいにおいがして、お店の人もいつでも笑顔で迎えてくれます。そんなパン屋さんに
なれたらいいなと、考え始めています。
ところで、パン屋さんのお仕事って、実際にはどんなことをするのでしょうか。
答え) パン職人は、パン工場や町のパン屋さんで職人として働いたり、
自分でパン屋を経営するなど、パン作りの専門家です。
パンは、計量、仕込み(パン生地をこねます)、第一発酵、分割、生地休め、
成型、第二発酵、焼成、仕上げ、という工程で出来上がります。
パン職人は、パンを製造するこのひと通りの作業を行います。
おいしいパンに仕上げるには、ひとつの作業でも手を抜けない。
一見単純そうですが、大変奥の深い仕事です。
パン屋さんの仕事は、朝早いと聞きましたが、実際に何時から仕事は始まる
のでしょうか。 また1日の仕事時間の長さは、どれくらいですか。
答え) お店によっても違うと思いますが、朝7時からその日に焼いたパンを
販売したいと思えば、早朝4時くらいから仕事をスタートしなければ
なりません。
町のパン屋さんであれば、一般的には朝5時くらいから夜7時くらいまでは、
仕事をしているのではないでしょうか。
少し大きなパン屋さんになると、販売担当と製造担当など仕事分担ができ
ますので、勤務開始時間に時差を設けることで、勤務時間全体は短かく
なる傾向があると思います。
答え) パン職人にとって大切なことはまず気持ちの良いあいさつが出来ること。
やる気があることです。
次に、原材料の知識、製法など専門的な知識です。これを学ぶためには、
パン関係の専門学校などもありますが、まずは本屋さんに行って、パンに
関する雑誌などを読んでみてください。
答え) パン作りの基本や衛生関係の知識が必要です。
製パン関係の専門学校などで、パン作りのノウハウを学ぶのがいいと
思います。パンの種類によって作り方もちがうので、覚えることは沢山
あります。
また、在学中からパン屋さんでアルバイトをするなどして、現場の技術を
吸収することも大切なことだと思います。
答え) 何よりも、パンが好きな人。
パンだけにかぎらず、食べること全般が好きな人。
協調性があって、心配り、気配りが出来る人がいいですね。お客様に食べて
いただき、おいしいと喜んでいただいた時が、パン職人にとっては大きな喜び
だからです。
また、自分でお店をもつ場合には、オリジナルのパンを考えるのも仕事
なので、創意工夫して、アイデアを商品化できる人が向いています。
パンの生地は生きもので、その日の温度、湿度などで生地の発酵具合に
影響がでます。手際のよさと細やかな神経は不可欠です。
答え) 就職先は、ホテルやレストランのベーカリー部門やベーカリーショップ、
パン工場、個人経営のパン屋さんなどです。
ベテラン職人のもとで経験を積み、技術に自信がつき、資金面でメドがたてば、
自分の店を開業する道もひらけます。
答え)上記の就職先がみつかれば、そこで技術を学ぶことができます。
ただし従業員が大勢いるような職場では、機械化が進み、作業も分業化されて
いますので、一通りの作業を早く習得するためには、仕事はちょっときついかも
しれませんが、町のパン屋さんのようなところのほうが向いています。
答え) 人によっても、パンの製造方法などにもよりますが、一般的には3年から
5年位でしょうか。
石窯で焼くような場合には、それなりのパンが焼けるようになるには10年
以上かかるといわれています。
どんな進路に進めばいいでしょうか?
答え)中学校や高校時代は、体力をつけることと色々な事に好奇心をもって
学ぶことが大切です。
高校卒業後、修業させてもらえるパン屋さんが見つかれば、そのまま就職
するのが早道です。ただし、製パンについての基本的な勉強が不可欠です
から、働きながらも学び続けられることが大切です。
働きながら学ぶことは、それなりに大変なので、高校卒業後さらに進学が
可能なら、製パン関係の専門学校などに通いましょう。
その後は、目標にできるベテランのパン職人の下で修業し、一人前のパン
職人としての技術を習得します。
自分の勤務場所だけでなく、ほかの有名ベーカリーショップなどについても
見学したり教えてもらったりしながら、自分でつくるパン屋さんについての
青写真を作ります。
商工会や商工会議所なども、新規起業者にたいする支援をしてくれます
ので、大いに活用し助けてもらいましょう。経営計画書ができ、自己資金や
借入金で資金調達ができれば、思い切って独立起業します。
パン職人を目指したいと考えています。手遅れでしょうか。
答え) 体力・気力に自信があれば手遅れということはありません。
自分より年下の先輩職人さんとのよい人間関係を構築することも、
修業のうえでは大事な要素かもしれませんね。